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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
平安神宮

境内
(中央に外拝殿(大極殿)、左に白虎楼、右に蒼龍楼)
所在地 京都府京都市左京区岡崎西天王町97
位置 北緯35度1分0秒 東経135度46分56秒 / 北緯35.01667度 東経135.78222度 / 35.01667; 135.78222座標: 北緯35度1分0秒 東経135度46分56秒 / 北緯35.01667度 東経135.78222度 / 35.01667; 135.78222
主祭神 桓武天皇
孝明天皇
社格官幣大社
勅祭社
別表神社
創建 1895年明治28年)3月15日
本殿の様式 七間社流造
札所等 神仏霊場巡拝の道第113番(京都第33番)
例祭 4月15日
主な神事 10月22日時代祭
地図
平安神宮の位置(京都市市街内)
平安神宮
平安神宮
地図
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平安神宮(へいあんじんぐう)は、京都市左京区にある神社794年延暦13年)に桓武天皇により長岡京から平安京へ都が移され、1895年明治28年)に遷都1100年を記念して桓武天皇を祭神とし創建された[1]。後に孝明天皇が祭神に加えられた。旧社格官幣大社勅祭社。現在は神社本庁別表神社

歴史

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1895年明治28年)4月1日に平安遷都1100年を記念して京都で開催された内国勧業博覧会の目玉として平安京遷都当時の大内裏の一部復元が計画された。当初は実際に大内裏があった千本丸太町に朱雀門が位置するように計画されたが、用地買収に失敗し、当時は郊外であった岡崎に場所を移して1893年(明治26年)9月3日に地鎮祭が執り行われた[2]。社殿は平安京の大内裏の正庁である朝堂院を模し、実物の8分の5の規模で復元されて1895年(明治28年)に完成した。博覧会に先立つ3月15日には、平安遷都を行った天皇である第50代桓武天皇を祀る神社として創祀された[3]

東京遷都による京都の地場業者や人口の減少に危機感を抱いた民間有志が内国勧業博覧会を誘致、さらに「千百年紀念祭協賛会」を作り、寄付を募って建物を建設、敷地で第4回の同博覧会が開催された。1928年昭和3年)9月20日久邇宮邦彦王台臨の下、御大礼記念京都博覧会開催を記念した園遊会が開催される[4]。同年10月12日岡崎公園応天門通りに鉄筋コンクリート造の大鳥居が完成[5]

1938年(昭和13年)5月、昭和天皇から孝明天皇(平安京で崩御した最後の天皇)を祭神に加えるよう命令が出され[6]皇紀2600年にあたる1940年(昭和15年)に祭神として加えられた。平安神宮では京都を守る四神の御守が授与されている。

1948年(昭和23年)に神社本庁別表神社に加列されている。

1976年(昭和51年)1月6日、火災(平安神宮放火事件)が発生し本殿・内拝殿など9棟が炎上、焼失した。ただし、東西の両本殿から神体は運び出されて無事[7]、外拝殿である大極殿も延焼をまぬがれた。創建が比較的新しかったことから当時はこれらの建物は文化財指定を受けていなかったため、再建のための国からの補助金が見込めなかった。しかし、全国からの募金により、本殿や内拝殿は1979年(昭和54年)4月に再建された。この火災は、後に日本の新左翼活動家加藤三郎の犯行と判明した[8]

1994年平成6年)3月15日には、平安神宮御鎮座百年祭が執り行われた[9]

社殿

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社殿は平安京の大内裏の正庁である朝堂院八省院)を縮小(長さ比で約8分の5)して復元したものである。大きく赤く光る朱色が特徴的な正面の門は、朝堂院の応天門をで模している(これも長さ比で約8分の5)。その内側の左右の殿舎は朝集堂の再現である。外拝殿は朝堂院の正殿である大極殿(左右には蒼龍楼と白虎楼が付属する)を模している。1895年(明治28年)に完成、本殿は1976年(昭和51年)1月1日未明に出火した火災により焼失[32]。1979年(昭和54年)4月に再建された。

基本的にはこれらの建築様式は、平安時代後期(11 - 12世紀)の第3次八省院(延久4年〈1072年〉再建、治承元年〈1177年〉焼亡)を再現したものとなっている。この時の大極殿などの姿は、後白河法皇が作らせた「年中行事絵巻」に描かれている。ただ、大極殿と応天門の間には本来は会昌門朝堂12堂が存在し、応天門の左右には翔鸞楼と栖鳳楼という楼閣が付属していたが、これらは平安神宮では復元されていない。また、平安神宮の社殿の瓦はすべて緑釉瓦となっているが、近年の研究によると平安時代の大極殿では軒先と棟部分だけにしか緑釉瓦は使われていなかったと推定されている。

設計は、伊東忠太木子清敬佐々木岩次郎[33]2010年(平成22年)12月、大極殿など6棟が国のに指定された。また、参道のは24.4の高さがあり、国のに登録されている。

祭事

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  • 1月1日 - 歳旦祭 皇室の弥栄や、世界の安泰、信奉者の平和を祈念する祭。巫女による「浦安の舞」が奉納される。
  • 1月3日 - 元始祭 政治(まつりごと)を始めるに先立って行われる祭事。
  • 1月15日 - 成人祭 新成人の平安と弥栄を祈願する祭。巫女による「延暦の舞」が奉納される。
  • 1月30日 - 孝明天皇祭 孝明天皇の命日に当たって行われる祭り。巫女による「平安の舞」が奉納される。
  • 節分の日 - 節分祭
  • 2月11日 - 紀元祭 神武天皇が即位したとされる日を祝う祭。応天門南西側の「建国記念之碑」前で記念式典が行われる。
  • 3月15日 - 桓武天皇御鎮座記念祭 平安神宮の創建と桓武天皇が祀られた日を記念する祭事。
  • 春分の日 - 祈年祭
  • 4月13日 - 桓武天皇祭 桓武天皇の命日にて行われる祭儀
  • 4月15日 - 例祭 桓武天皇が即位後初めて百官の拝賀を受けたとされる祭儀[37][38]
  • 4月16日 - 例祭翌日祭 平安神宮の附属団体会員が参列し、例祭斎行を祝する祭り
  • 4月29日 - 昭和祭
  • 立夏 - 更衣祭
  • 6月15日 - 献酒祭 神酒をご神前に供え、醸造安全を祈願する祭儀
  • 6月30日 - 夏越大祓式 無病息災を祈願する行事。茅の輪をくぐり半年間の汚れを祓う。
  • 7月15日 - 茶業繁栄祈願献茶祭 製茶家らが収穫した茶を奉納して備える祭[38]
  • 10月22日 - 時代祭 創建を記念して、平安京遷都の日に行われるようになった。
  • 11月24日 - 献菓祭 全国銘菓献饌奉賛会が全国の銘菓を奉献する[38]
  • 毎月1日 - 月首祭 全国崇敬者各位の平安が祈念される祭り。「浦安の舞」が奉納される[38]
  • 毎月15日 - 月次祭 桓武天皇御鎮座の日にあたり、崇敬者各位の平安が祈念される祭り。「延暦の舞」が奉納される[38]
  • 毎月19日 - 月次祭 孝明天皇御鎮座の日にあたり、崇敬者各位の平安が祈念される祭り。「平安の舞」が奉納される[38]

文化財

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建設中の平安神宮(1894年)
京都電気鉄道電車(重要文化財)

重要文化財

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登録有形文化財

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以下の建造物は2006年(平成18年)8月21日、登録有形文化財に登録された。大鳥居は1929年(昭和4年)建立。東祭器庫は1907年(明治40年)建立、1940年(昭和15年)移築。その他の建造物は1940年に孝明天皇を合祀した際の建立である[42]

  • 透塀及び後門
  • 東神庫
  • 西神庫
  • 内廻廊
  • 南歩廊
  • 神楽殿
  • 額殿
  • 東門及び東外廻廊
  • 西門及び西外廻廊
  • 神門翼廊
  • 斎館
  • 東祭器庫
  • 西祭器庫
  • 大鳥居

名勝

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近隣施設

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かつての博覧会の敷地は整備され、平安神宮の周辺は岡崎公園となり、文化ゾーンになっている。大鳥居を挟んで西には京都府立図書館京都国立近代美術館ロームシアター京都、東には京都市美術館京都市動物園などがある。

2017年(平成29年)12月20日、平安神宮の敷地内に新たな観光施設「京都・時代祭館 十二十二」がオープンした。「十二十二」と書いて「トニトニ」と読む。さらに、2018年(平成30年)11月19日には「京都・時代祭館 十二十二」の2階に秋元康が総合プロデュースする新劇場「京都SUSHI劇場」がオープン。「握りますか? 日本」をキャッチコピーに、公演「寿司は別腹」が行われた[43]。同劇場は2019年2月下旬から休演期間を経て演目をリニューアルする予定であったが、急遽公演終了となり休館している[44]

前後の札所

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神仏霊場巡拝の道
112 聖護院 - 113 平安神宮 - 114 行願寺

交通アクセス

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脚注

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注釈

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  1. 扁額は宮小路康文が揮毫する[36]

出典

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  1. 平安神宮 京都市公式トラベルガイド
  2. 平安神宮百年史編纂委員会 1997a, p. 124.
  3. 平安神宮百年史編纂委員会 1997a, p. 126.
  4. 「岡崎公会堂で開会式」『大阪毎日新聞』1928年(昭和3年)9月21日夕刊(昭和ニュース編纂委員会『昭和ニュース事典第1巻 昭和元年-昭和3年』本編p.163 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  5. 「京都・平安神宮に完成、日本一の大鳥居」『大阪毎日新聞』1928年(昭和3年)10月13日(『昭和ニュース事典第1巻 昭和元年-昭和3年』本編p.31)
  6. 宮内庁『昭和天皇実録第七』東京書籍、2016年3月30日、550頁。ISBN 978-4-487-74407-7 
  7. 古都の空こがす火柱 平安神宮本殿炎上 正月気分吹っ飛ぶ『朝日新聞』1976年1月6日夕刊、3版、7面
  8. 旭川医科大学研究フォーラム 年表 (PDF) [リンク切れ]
  9. 平安神宮百年史編纂委員会 1997a, p. 276.
  10. 1 2 山階宮三代 上 1982, p. 717.
  11. 1 2 山階宮三代 上 1982, p. 722.
  12. 威仁親王行実編纂会『威仁親王行実 上』(高松宮家、1926年)347頁。
  13. 1 2 3 4 5 6 平安神宮要誌 1935, p. 29.
  14. 『京都医事衛生誌』第147号(京都医事衛生社、1906年6月)26頁。
  15. 『山階宮三代 下』(山階会、1982年)520頁。
  16. 愛国婦人会四十年史 1941, p. 200.
  17. 京都市『京都市三大事業誌 第二琵琶湖疏水編 第九集』(大正2年)69頁。
  18. 愛国婦人会四十年史 1941, p. 295.
  19. 六大新報』第603号(六大新報社、1915年)19頁。
  20. 愛国婦人会四十年史 1941, p. 299.
  21. 愛国婦人会四十年史 1941, p. 353.
  22. 愛国婦人会四十年史 1941, p. 397.
  23. 1 2 3 4 平安神宮要誌 1935, p. 30.
  24. 愛国婦人会四十年史 1941, p. 579.
  25. 愛国婦人会四十年史 1941, p. 591.
  26. 『田代善太郎日記 昭和篇』(創元社、1973年)489頁。
  27. 『北海道年鑑 昭和19年版』(北海道新聞社、1943年)412頁。
  28. 六大新報』第2780号(六大新報社、1965年2月25日)11頁。
  29. 『神社本庁二十五年史』(神社本庁、1971年)176頁。
  30. 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、131頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  31. 文化庁宗務課『宗務時報』第95号(文化庁、1995年2月)11頁。
  32. 平安神宮百年史 平安神宮百年史編纂委員会編 1976 P.304
  33. 1 2 1997年 平凡社 京都・山城寺院神社大辞典 「平安神宮」
  34. 建物正面の看板に記載板
  35. 平安神宮神苑の生きものたち”. 平安神宮ウェブサイト. 平安神宮. 2025年5月7日閲覧。
  36. 関如来 編『当世名家蓄音機』文禄堂、1900年、55-56頁。 
  37. 『伊勢神宮と全国「神宮」総覧』 p. 118, 別冊歴史読本39 第28巻08号, 新人物往来社, 2003年 ISBN 4-404-03039-8
  38. 1 2 3 4 5 6 平安神宮の祭典行事”. 平安神宮. 2026年1月9日閲覧。
  39. 平成22年12月24日文部科学省告示第170号
  40. 文化審議会答申 ~国宝・重要文化財(美術工芸品)の指定及び登録有形文化財(美術工芸品)の登録について~”. 文化庁. 2020年3月19日閲覧。
  41. 令和2年9月30日文部科学省告示第118号
  42. 登録有形文化財(建造物)の登録について(平成14年5月)”. 文部科学省. 2019年8月27日閲覧。
  43. 秋元康総合プロデュース「京都SUSHI劇場」オープン! ノンストップエンターテインメントが体感できる劇場”. NewsWalker. KADOKAWA. 2019年3月22日閲覧。
  44. 秋元康さんプロデュースの劇場が長期休館 平安神宮に昨秋開場」『京都新聞』都新聞社、2019年3月23日。2019年3月23日閲覧。

参考文献

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  • 竹内武雄『平安神宮要誌』官幣大社平安神宮社務所、1935年。 
  • 『愛国婦人会四十年史』愛国婦人会、1941年。 
  • 山階会『山階宮三代 上』山階会、1982年。 
  • 平安神宮百年史編纂委員会 編『平安神宮百年史 本文編』宗教法人 平安神宮、1997年。 
  • 平安神宮百年史編纂委員会 編『平安神宮百年史 年表編』宗教法人 平安神宮、1997年。 

関連図書

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  • 安津素彦・梅田義彦編集兼監修者『神道辞典』神社新報社、1968年、54頁
  • 白井永二・土岐昌訓編集『神社辞典』東京堂出版、1979年、305頁
  • 菅田正昭『日本の神社を知る「事典」』日本文芸社、1989年、127頁
  • 上山春平他『日本「神社」総覧』新人物往来社、1992年、170-171頁
  • 『神道の本』学研、1992年、221頁
  • 佐和隆研 他「京都大事典」淡交社、1984年、ISBN 4473008851、p.813
  • 財団法人 建築研究協会 編『名勝 平安神宮神苑記念物 尚美館(貴賓館)泰平閣(橋殿)保存修理工事報告書』平安神宮、2004年。 
  • 京都府教育委員会 編『京都府文化財総合目録』財団法人 京都文化財団、2006年。 
  • 財団法人 京都文化財保護基金 編『京都の明治文化財』財団法人 京都文化財保護基金、1968年。 
  • 京都市文化観光局文化部文化財保護課 編『京都市の文化財』京都市文化観光局文化部文化財保護課〈京都市指定・登録文化財集〉、1992年。 
  • 佐藤實 編『伊勢神宮と全国「神宮」総覧』新人物往来社〈別冊歴史読本39〉、2003年。 
  • 下中邦彦 編『京都市の地名』平凡社、1979年。 

関連項目

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外部リンク

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