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鳥栖市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

とすし ウィキデータを編集
鳥栖市
鳥栖市旗 鳥栖市章
鳥栖市旗
1954年6月6日制定
鳥栖市章
1954年6月6日制定
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 佐賀県
市町村コード 41203-1
法人番号 3000020412031 ウィキデータを編集
面積 71.72km2
総人口 74,229[編集]
推計人口、2026年6月1日)
人口密度 1,035人/km2
隣接自治体 三養基郡基山町みやき町
福岡県久留米市小郡市筑紫野市那珂川市
市の木 モチノキ
市の花 ハナショウブ
市の鳥 メジロ
鳥栖市役所
市長 向門慶人
所在地 841-8511
佐賀県鳥栖市宿町1118番地
北緯33度22分40秒 東経130度30分22秒 / 北緯33.37783度 東経130.50614度座標: 北緯33度22分40秒 東経130度30分22秒 / 北緯33.37783度 東経130.50614度
外部リンク 公式ウェブサイト

鳥栖市位置図

― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
鳥栖市役所旧庁舎
鳥栖ジャンクションの位置

鳥栖市(とすし)は、佐賀県の最東端に位置するである。九州陸路交通の要衝であり、佐賀市唐津市に次いで佐賀県では第3位の人口を擁している。鳥栖都市圏の中心都市である。1954年(昭和29年)市制施行。

九州の陸上交通網において、福岡県熊本県宮崎県鹿児島県を結ぶ南北軸(九州縦貫自動車道国道3号鹿児島本線九州新幹線)と、長崎県大分県を結ぶ東西軸(九州横断自動車道長崎大分線国道34号国道500号長崎本線)の交点に位置し、国道や鉄道の結節点にあるため、物流施設の集積地でもある。佐賀県における人口規模は佐賀市唐津市に次ぐ第3位だが、人口密度は県内の自治体で第1位で、唯一の4桁台(1000人/km²)となっている。

鳥栖ジャンクションがあり、2011年(平成23年)には九州新幹線の全線開業に合わせて新鳥栖駅が完成した。交通の利便性から企業進出が相次いでおり、人口増加が顕著である。

日本四大売薬の一つとして知られる田代売薬が栄えた土地である。鳥栖市に本社を置く久光製薬は田代売薬を祖とする企業である。

九州で唯一の地方競馬場である佐賀競馬場がある。日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するサガン鳥栖のホームタウンであり、JR鳥栖駅東側に駅前不動産スタジアムがある。

東洋経済オンラインの「住みよさランキング」では上位にランクインすることが多く、2010年(平成22年)は九州ブロックで1位、全国総合ランキングで4位となった[1][2]

鳥栖市中心部周辺の空中写真。
2010年5月17日撮影の15枚を合成作成。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成

筑紫平野佐賀平野)に位置し、南の境を筑後川が流れる。低地は水田に利用され、その中に市街地がある。北西部は脊振山地の東部にあたる。市外局番は0942(福岡県久留米MA:全域)。

  • 九千部山(848メートル)、石谷山(754メートル)、城山(501メートル)、群石山(201.1メートル)、朝日山(132.9メートル)、雲野尾峠(400.1メートル)
  • 筑後川宝満川、安良川、大木川、山下川、秋光川、浦田川、本川川、前川、轟川、薬師川、宿川、重川
  • ダム:河内ダム
  • 溜池:蔵土溜池・蔵上溜池・宿溜池・池田上溜池・池田下溜池・古野溜池・原古賀上溜池・原古賀下溜池・古賀第1溜池・古賀第2溜池・第1国泰寺溜池・第2国泰寺溜池
  • : 御手洗の滝
鳥栖市と全国の年齢別人口分布(2005年) 鳥栖市の年齢・男女別人口分布(2005年)

紫色 ― 鳥栖市
緑色 ― 日本全国

青色 ― 男性
赤色 ― 女性

鳥栖市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 47,369人
1975年(昭和50年) 50,733人
1980年(昭和55年) 54,254人
1985年(昭和60年) 55,791人
1990年(平成2年) 55,877人
1995年(平成7年) 57,414人
2000年(平成12年) 60,726人
2005年(平成17年) 64,723人
2010年(平成22年) 69,074人
2015年(平成27年) 72,902人
2020年(令和2年) 74,196人
総務省統計局 国勢調査より

鳥栖市の地名を参照されたい。

魏志倭人伝」の「對蘇(ツサ)」は鳥栖を指す可能性が高い。[3][4]

鳥栖の歴史は古く、ヤマト政権には既に「鳥巣(とりのす)」と読まれていた。

古文書「肥前国風土記」によると「応神天皇の御代、この地に鳥屋が置かれた」とあり、この地で様々なを飼育して献上していたことから「鳥巣」と称していたが、これが後に「鳥栖」に転化したという。

鳥屋が多かったことから、古くから養鶏の盛んな土地であった。

政において、現在の市域東部は対馬府中藩の飛び地で「田代領」と呼ばれ、長崎街道田代宿宿場町であった。又、鳥栖市街地には、同じく長崎街道轟木宿宿場が置かれていた。

田代宿には、対馬府中藩の米倉や代官所が設置されていた。また、朝鮮通信使の立ち寄る場所であり、応接の為の施設も備えられた。藩主の宗氏が、朝鮮との貿易で朝鮮から輸入した漢方薬の実物と知識が豊富に供給された事と、収入源を確保する目的から、領民には薬の製造を副業とする者が増え、次第に他領でも行商するようになった。江戸時代後期には日本四大売薬の一つと数えられ、九州の薬商の大半を田代産の薬が占める程であった。

佐賀の乱西南戦争時に薬が不足したことをきっかけに製薬業の拡大がみられた。日清戦争期には、現在の久光製薬などが「佐世保広島といった軍都に近い」地の利を活かして販路を拡大させている。また、江戸時代から続いた綿織物生産は生糸生産に代わり、養蚕が盛んになった。

後述する鉄道網の整備により、大正から昭和初期にかけて製糸工場(養蚕業)や製粉工場(当時裏作として小麦を生産していた)が開業したものの、第二次世界大戦時には戦況悪化による衰退がみられた。

交通都市としての発展もみられ、鉄道網としては九州鉄道の最初の区間として博多から筑後川北岸まで開通した(現在の鹿児島本線1889年明治22年))のを始め、1891年(明治24年)には佐賀、1898年(明治31年)には長崎・佐世保方面(現在の長崎本線佐世保線大村線)までが開業し、1934年(昭和9年)の久大本線全通をもって東西南北へと整備された。最盛期の1948年(昭和23年)頃には「鉄道の町」「煤煙の町」と称されるほどであった。

1954年(昭和29年)4月には鳥栖町・田代町・麓村・基里村・旭村の2町3村が合併し鳥栖市が成立。「鉄道の町」としての機能を失いつつあったのに対し、道路網の整備が進められ(1960年(昭和35年)の国道34号改良、1972年(昭和47年)の鳥栖筑紫野道路開通、1973年(昭和48年)の鳥栖ジャンクション開通)、交通都市としての性質も変化した。

文字通り「交通都市」となった鳥栖市は、地の利を活かした企業誘致を進めたことにより、工業都市としても発展を続けた。現在は物流拠点としての整備も進められている。

  • 変遷の年表
鳥栖市市域の変遷(年表)
月日 旧鳥栖市市域に関連する行政区域変遷
1889年(明治22年) 4月1日 町村制施行により、以下の村がそれぞれ発足。[8][9]
  • 養父郡
    • 轟木村 ← 轟木村・藤木村・真木村・鳥栖村
    • 麓村 ← 宿村・山浦村・立石村・牛原村
    • 旭村 ← 江島村・儀徳村・下野村
  • 三根郡
    • 田代村 ← 田代村・永吉村・柚比村・神辺村・萱方村
    • 基里村 ← 酒井東村・酒井西村・姫方村・飯田村
1896年(明治29年) 3月26日 養父郡・三根郡と基肄郡とともに合併し三養基郡が発足。
1907年(明治40年) 3月19日 轟木村は町制施行・改称し、鳥栖町になる。
1936年(昭和11年) 4月1日 田代村は町制施行し、田代町になる。
1954年(昭和29年) 4月1日 鳥栖町・田代町・基里村・麓村・旭村とともに合併し鳥栖市が発足。
  • 変遷表
鳥栖市市域の変遷表
1868年
以前
明治22年
4月1日
明治22年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和64年 平成元年 - 現在 現在
養父郡 轟木村 轟木村 明治29年3月26日
三養基郡発足
明治40年3月19日
鳥栖町
町制改称
昭和29年4月1日
鳥栖市
鳥栖市 鳥栖市
藤木村
真木村
鳥栖村
宿村 麓村 麓村
山浦村
立石村
牛原村
江島村 旭村 旭村
儀徳村
下野村
基肄郡 田代村 田代村 昭和11年2月11日
町制
永吉村
柚比村
神辺村
萱方村
酒井東村 基里村 基里村
酒井西村
姫方村
飯田村
酒井東村の一部 基山村
の編入
昭和14年1月1日
町制
昭和34年
鳥栖市の編入
歴代市長
氏名就任退任
初代海口守三1954年5月18日1965年[10]
2代安原謙市1965年4月17日1970年[11]
3代原忠實1970年1月25日1987年[11][12]
4代山下英雄1987年3月15日1999年3月14日[13]
5代牟田秀敏1999年3月15日2007年3月14日
6代橋本康志2007年3月15日2023年3月14日
7代向門慶人2023年3月15日
とっとちゃん
2004年(平成16年)4月1日から鳥栖市のマスコットキャラクター。
警察
自衛隊
  • 定数:22[14]
  • 前回選挙:2025年11月16日投開票
  • 議長:松隈清之(自民クラブ)
  • 副議長:西依義規(新風クラブ)
会派(会)名議席数所属党派議員名(◎は代表者)
自民クラブ8自由民主党公認2
無所属(自由民主党推薦)5
無所属1
松隈清之、山下繭美
◎中川原豊志、緒方俊之、上村典子、古賀秀樹、下田辰也
古賀克則
新風クラブ4無所属◎藤田昌隆、伊藤克也、和田晴美、西依義規
公明党2公明党◎飛松妙子、池田利幸
彩りの会2無所属(緑の党推薦)1
無所属1
◎牧瀬昭子
永江ゆき
鳥栖市民ねっと2立憲民主党◎中村直人、野下泰弘
日本共産党議員団1日本共産党◎成冨牧男
架け橋の会1無所属◎田村弘子
参政党1参政党◎重松忠
飛鳥会1無所属◎中山龍一
現員22

2025年12月2日現在[15][16][17][18][19]

佐賀県議会議員選挙では本市で1つの選挙区をなす。定数は3人。[20]

2023年佐賀県議会議員選挙
  • 任期:2023年4月30日 - 2027年4月29日
  • 執行日:2023年4月9日

※候補者数が定数と同数だったため、無投票当選

候補者名当落年齢党派名新旧別得票数
下田寛43立憲民主党
指山清範57自由民主党
中村圭一53自由民主党
2019年佐賀県議会議員選挙
  • 任期:2019年4月30日 - 2023年4月29日
  • 投票日:2019年4月7日
  • 当日有権者数:57,177人
  • 投票率:42.49%
候補者名当落年齢党派名新旧別得票数
中村圭一49無所属7,283票
下田寛39国民民主党6,252票
向門慶人48自由民主党5,268票
指山清範53自由民主党5,261票

衆議院小選挙区選挙では佐賀1区(佐賀市、鳥栖市、神埼市神埼郡三養基郡)に属する。

2004年(平成16年)には鳥栖プレミアム・アウトレット、2006年(平成18年)には九州シンクロトロン光研究センターなどが進出したほか、産業技術総合研究所の九州センターが設置されており、九州における産学官連携の中核としての機能を果している。2013年(平成25年)には九州初となる重粒子線がん治療施設である九州国際重粒子線がん治療センターが開業した。

鳥栖駅
新鳥栖駅
九州旅客鉄道(JR九州)

1889年に九州初の鉄道である九州鉄道(初代)が開業した際、現在の鳥栖市域に田代駅、鳥栖駅、千歳川仮停車場が設置され、約3か月間で廃止された千歳川仮停車場を除く2駅は現存する九州最古の駅でもある[注釈 1]

市の中心駅は鳥栖駅。

なお、西鉄天神大牟田線甘木鉄道甘木線は鳥栖市内は通らないものの、隣の福岡県小郡市域内で鳥栖市域に近い場所を通っており、鳥栖市域東端部の一部の地域では小郡市内にある甘木鉄道小郡駅西鉄小郡駅端間駅味坂駅が最寄り駅となる。

鳥栖ジャンクション国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成
高速道路
一般国道
主要地方道
一般県道
  • サンメッセ鳥栖と芝生広場

    サンメッセ鳥栖と芝生広場

  • フッペル社製のピアノ(サンメッセ鳥栖内)

    フッペル社製のピアノ(サンメッセ鳥栖内)

  • 鳥栖プレミアム・アウトレット(内部)

    鳥栖プレミアム・アウトレット(内部)

  • 駅前不動産スタジアム

    駅前不動産スタジアム

昭和59年4月1日に制定。公募により集まった38件の中から佐賀県立鳥栖高等学校教諭の小林肇のものが最優秀賞を受賞し、「鳥栖市民憲章」として採用された[21]。市民憲章が彫られて石碑が市役所の前に建てられている。

わたくしたち鳥栖市民は、九千部の山なみや筑後川の、清く美しい自然との調和をはかり、さらに交通の要所としての機能を生かし、力強く未来に向ってすすみます。

  • 自然を愛し、住みよいまちをつくります。
  • きまりを守り、平和で明るいまちをつくります。
  • ふれあいを大切にし、思いやりのあるまちをつくります。
  • 教養を高め、文化のかおるまちをつくります。
  • 働くことを喜び、活力あるまちをつくります。
過去存在したスポーツチーム

※現在は市内に映画館は存在しない

  • 鳥栖東映劇場 - 1950年代~1970年代
  • 鳥栖銀星映劇 - 1953年~1980年代
  1. 他の九州最古の駅は、福岡県福岡市博多区の博多駅、及び福岡県筑紫野市の二日市駅原田駅である。
  1. 住みよさランキング2010年版(住みよさランキング総合評価)
  2. 住みよさランキング2010年版(地方別ランキング(3))
  3. 安本美典「倭人語の解読」勉誠出版 2003年 271頁
  4. John R. Bentley. "The Search for the Language of Yamatai". Japanese Language and Literature Vol. 42, No. 1 (Apr., 2008), p. 28
  5. 宮内庁『昭和天皇実録第十』東京書籍、2017年3月30日、829頁。ISBN 978-4-487-74410-7
  6. 市民の安全守る拠点に 鳥栖市庁舎、落成式 5月8日業務開始 災害対策充実 2023年5月7日 佐賀新聞
  7. 新庁舎が完成しました 2023年5月9日 鳥栖市
  8. 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 41 佐賀県』、角川書店、1982年 ISBN 4040014103より
  9. 日本加除出版株式会社編集部『全国市町村名変遷総覧』、日本加除出版、2006年、ISBN 4817813180より
  10. 60年のあゆみ 1954~1963年 - 鳥栖市
  11. 1 2 60年のあゆみ 1964~1973年 - 鳥栖市
  12. 市報とす 第660号 平成2年4月15日 (PDF). 鳥栖市. p. 3. 2017年10月30日閲覧。
  13. 60年のあゆみ 1984~1993年 - 鳥栖市
  14. 鳥栖市議会議員定数条例”. 2026年6月12日閲覧。
  15. 議員名簿”. 鳥栖市 (2026年2月3日). 2026年6月12日閲覧。
  16. 会派名簿”. 鳥栖市 (2026年12月1日). 2026年6月12日閲覧。
  17. 樋渡光憲「鳥栖市議選、顔ぶれ決まる 現職15人全員が再選、新人7人当選 投票率は過去最低」『佐賀新聞』2025年11月16日。2026年6月12日閲覧。
  18. 佐賀市長・佐賀市議会議員選挙、鳥栖市議会議員選挙における公認推薦候補予定者を決定しました。”. 自由民主党佐賀県支部連合会 (2025年8月12日). 2026年6月12日閲覧。
  19. 【選挙】11/9〜16 佐賀県鳥栖市議会議員選挙、牧瀬 昭子さんは当選しました”. 緑の党グリーンズジャパン事務局 (2025年11月17日). 2026年6月12日閲覧。
  20. 佐賀県議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数に関する条例”. 2026年6月12日閲覧。
  21. 市報とす 昭和59年4月1日号”. 鳥栖市. p. 4. 2021年8月15日閲覧。

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